樹木養生回復
Tree recovery
樹木を守り、
美しく育てる。
お庭や生垣をお持ちの方々にとって、樹木管理は欠かすことのできない大切な作業です。
小さい苗木の頃から育ててきた思い出いっぱいの樹木。
きっと皆さま、さまざまな思いで管理されていることと思います。
自ら樹木管理をすることは、樹木の成長を楽しむことができる一方で、樹木を維持するためにはかなりの労力が必要です。
当社では、そんなお客さまの大切な樹木を管理するサービスも提供しております。
現場作業に信頼のおける技能士を派遣し、剪定、病虫害防除、施肥などを総合的に管理することでお客さまのご要望に技術と信用でお応えいたします。
いわば、お客さまの「お庭番」として、当社の樹木維持管理をお薦めいたします。
別府梢風園の
樹木管理の特徴
樹木維持管理の内容
01.維持管理
樹木の剪定・病虫害防除・施肥などの業務を計画し、実施いたします。
02.樹木や竹垣などの異常点検
お客さまの大切な樹木の生育状態や竹垣などの腐朽を点検いたします。
03.環境にやさしい製品を使用
人や自然に配慮した安全資材を使用します。
04.信頼のおける技能士を採用
技術と信用を第一に安心を提供いたします。
当社開発農材
経済優先の農業は、化学肥料、農薬、除草剤などの大量使用により、土壌環境に悪影響を及ぼすことが分かっており、
その深刻な影響が現在、あちこちで表れています。
このような状況から、我々は再び原点に立ち返り
自然で健全な土から、食べ物、動物、植物、そして人間が生まれる。』という信念に基づき、
自然にやさしい有機質農剤の開発と販売を行っています。
オリジン1号
完熟活性牛糞堆肥で、おが屑を敷料にした肥育牛の厩肥(きゅうひ)に「オーレス菌」の力で醗酵、加水分解し完全熟成させた堆肥です。有用微生物(細菌、放線菌、酵母など)が豊富に含まれていて、土壌中の微生物相の改良、安定化に役立ちます。
有用微生物(オーレス菌)の働きで、土壌中の病原菌類の活動を抑え、微生物が豊かな生きた土を作ります。
オリジンソイル
オリジン1号の姉妹品で、下水処理で発生した汚泥をオーレス菌の力で醗酵、熟成させた有機質土壌改良材です。
樹木や農作物の育成に抜群の力を発揮します。
漢方農剤
造園業者、防除業者にも注目されている漢方薬草農剤です。
腐朽・空洞・切口などを除菌したり、病害虫を防除のための忌避・土壌に活力を与える活性剤として開発したものです。
基材として酵母菌、光合成菌、乳酸菌、その他高温菌などを使用し、植物数種の圧搾汁など漢方成分を醗酵、熟成させた人畜無害の万能農剤です。
樹木診断
科学的な分析にもとづく
樹勢回復養生工
従来の樹勢回復養生工の多くは、樹幹・枝などの腐朽部を除去・養生するという外科的処置にとどまり、科学的根拠にもとづいた分析・処置が実施されず、ほとんどの樹木が衰弱していくという残念な結果が大半でした。
そこで、当社は大学の研究室との協力体制を早くから確立し、科学的データ分析にもとづいた樹木診断や根や土壌の改良などの内科的な処置による樹勢回復養生工を実現しています。また、樹木医の皆さまや同業者の方々のサポート体制を充実させ、天然記念物や名木、巨木などを、単なる養生工ではなく、「凛然とした姿」で次世代へ残すことを目指しています。
その他、資材なども「樹木にやさしい」、環境に配慮した商品を揃え、徹底した自然環境保全・保護活動に取り組んでいきたいと考えております。
樹木および土壌の調査・分析
具体的な施工方法の検討・計画
着手
外科的処置(樹幹養生)
腐朽部、枯枝撤去
消毒(殺菌・殺虫)
密閉処置(殺菌剤塗布・充填工)
表面仕上げ
完了
内科的処置
(土壌改良・根系養生)
活力剤注入
入力掘削除(根の保護・養生)
人工根設置(補給水)
根の処置・養生
(根系調査・切戻し・殺菌剤塗布)
エアー抜き菅設置(通気・給水)
埋戻し
(真砂土・土壌改良剤)
表面仕上げ(敷砂・漕水)
立入防止柵設置(踏圧・透水)
完了
観察、データ収集・分析
神社仏閣の
樹木樹勢回復
香椎宮(福岡市東区香椎)
県指定天然記念物 綾杉(1992)
香椎宮の御神木である『綾杉』は、枝葉が枯死したり、衰退が進行していました。
そのため、当社では土壌分析調査をおこない、原因が参拝者や車両の侵入によって地面が絞め固められ、根から十分に水分や養分を吸収できなくなったためであることを突き止めました。
樹木回復のため、当社は根に酸素を供給するための処置として、それまでの土を良質の「真砂土」と土壌改良材な「混合土」に入れ替えるとともに、主根と細根を保護するための対策を講じました。
具体的には、表面の土が踏み固められないように木柵を設置して、立ち入りを防止しました。
高倉神社(遠賀郡岡垣町)
県指定天然記念物 クスノキ・綾杉(1997)
対象となった木は、県指定天然記念物のクスノキ4本と綾杉1本でした。クスノキは、幹の内部が空洞化しており、幹から分かれた枝は直径30~50cmもあるため、相当な重量を持っていることがわかりました。
一方、老樹の綾杉は落雷に遭い、火災で樹皮が相当範囲(約5.0㎡)にわたって焼き取られ、幹の地上部付近には樹皮がしわ状になっていました。
これらの樹木は、今後倒壊する危険性があるため、早急な処置が必要でした。クスノキについては、腐った部分を削り、内部を殺菌処理したあとに表面密閉処理をおこないました。そして、分かれた太い枝にはφ35cmのコンクリート支柱で補強し、枯れた部分を取り除いて、切口を殺菌処理しました。
隠家森(福岡県朝倉町)
国指定天然記念物 クスノキ(1992)
朝倉町からの依頼により調査をおこなったところ、樹木の活力が著しく低下しており、自然な形が崩れていることがわかりました。また、幹の内部には空洞があるため、急ぎ養生処置をおこなう必要がありました。
樹木保護のため、当社では土壌改良をおこなうとともに、腐っていた幹の部分の処理、病害虫の駆除、そして枯れた枝の除去も同時におこないました。
太宰府天満宮境内
国指定天然記念物 クスノキ
太宰府天満宮境内のクスノキは、大正11年3月に老大木2本が国指定天然記念物に指定され、昭和36年1月には50本が県指定を受けています。
この内、1本(直径2m程度)が平成5年11月に完全に枯死したことが確認され、他のクスノキについても衰弱の兆候が見られたため、九州大学農学部の先生方によるご指導の下で樹勢回復に向けての対策を検討し、養生作業を開始しました。
作業の内容としては、まず樹木の土壌調査・分析を行った結果を基にした具体的な施工方法を検討して実施しました。施工にあたっては、年間1000万人ともいわれる参拝者に対する安全対策に万全を期した上での着手となりました。
作業は枯枝の撤去および、樹幹の腐朽部分の処置・養生といった「外科的処置」と、土壌改良および根の腐朽部分の処置・養生といった「内科的処置」の両面からの処置を実施しました。
活力剤の注入(樹幹に10mm程度の穴を開け、直接活力剤を吸収させる)や、人工根(高低差による水圧を利用し、根から半強制的に活力剤を補給させる)、その他エアー抜き管(土壌中の通気性・吸水性の向上を図る)の設置など、当社独自の技術を駆使しました。
これまで太宰府天満宮の計13本の養生工事を行い、作業後1~2年では枝先の枯れが発生しまたが、3年目以降は枯れ枝の発生は見られず、枝葉の密度が増して樹勢の回復がはっきりと目視できる状態となりました。